コラム

12月12日(日)兵庫県加西市 鶉野飛行場跡を訪ねて

こんにちは、コトバスの山本紗希です。
オンラインバスツアー、無料モニターツアーを開催しました。

行先は、兵庫県加西市にある姫路海軍航空隊鶉野飛行場
太平洋戦争末期、飛行士を養成するため、昭和18年に完成した旧日本海軍の飛行場跡です。飛行場の建設に伴い姫路海軍航空隊が開設され、航空整備、兵科、通信、工作などの兵隊が在隊していました。また、すぐそばに航空機工場があり、「紫電」「紫電改」など500機余りの戦闘機が組み立てられました。

当時、空港隊には、10代を中心に若者が全国から約500名集められ、ここで飛行訓練を受けた後、各航空隊へと散っていきました。昭和20年には、神風特攻隊「白鷺(はくろ)隊」が編成され、終戦までに63名の尊い命が失われました。現在も、飛行場跡の周辺には防空壕後など生々しい戦闘の爪痕がみられる貴重な施設を、案内人と一緒に巡ります。

案内人は、鶉野平和祈念の碑苑保存会 上谷昭夫さん。終戦直後、飛行場関係の書類が完全に焼却されてしまった中、姫路海軍航空隊、川西航空機におられた方々への聞き取りや全国各地に残された資料の収集を地道に積み重ね、今日の鶉野飛行場の姿を明らかにされた、加西・鶉野飛行場の調査研究の第一人者です。

プランナー山本(さきちゃん)、ドライバー(やぎちゃん)
現地までは、いつものオンラインバスツアーと同様に、クイズをしたり、車窓を案内したりしながら走ります。


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ルートは、高松出発で、瀬戸大橋を渡って、加西市へ。加西市までは、瀬戸大橋と明石大橋、どちらから行くのが早いのでしょうか。なんて話もしながらご案内をしてきました。

やぎちゃんの指さし確認も様になってきております。
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北条鉄道 法華口駅
案内人の上谷さんと合流したのは、法華口駅。上谷さんはこちらでボランティア駅長をされているということで、木造の駅舎内や、珍しい!駅の中にあるパン屋を案内していただきました。「人気のパンは何ですか~?」という質問には、「たこピザ」という回答。関西らしいたこ焼きがのったピザパン、実際に行った時には食べてみてくださいね。


上谷さんは、看板を持ってオンライン団体のお客様をお出迎えしてくださいました。ちょっとしたことですが、嬉しいですよね♪

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列車で加西市へくるお客様は、ここから歩いて巡ることもできます。上谷さん02.jpg

動画とリアルを融合してご案内
せっかくきていただいたので、すべての場所を皆様にご案内したいのですが、離れた場所にある施設もありますので、動画とリアルを融合してご案内してきました。

本来であれば、半日~1日かけて遠くから来てご覧いただく場所ですが、1時間半のツアーで、また北海道から鹿児島まで、全国の皆様に訪れていただけたというのはよかったです。

リアルでは、平和記念の碑苑、滑走路跡、そして紫電改の実物大模型をご案内。献花して黙祷、そして、ここから飛び立ったという滑走路をご案内、チャットではたくさんの質問をいただき、上谷さんにも熱心にお答えいただきました。
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今回は、初めて学びが深い、1か所を掘り下げるツアーをさせていただき、私たち自身も勉強になりました。戦争といえば、沖縄、広島、長崎を訪れて平和学習する方がたくさんいらっしゃいますが、お近くにお越しの際は、ぜひこちらも訪れてみていただきたいと思います。

ツアーの最後は、加西市のお土産を職員の方に紹介してもらいました。ご参加いただいた方にもお届けした、加西市の名産「蒲桃(ほとう)」と「苺薫(いちか)」。爽やかな果物の味が広がる一口羊羹です。

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ツアー中にお土産購入!ということに初めてトライしましたが、思った以上にたくさんのお客様が鶉野グッズや、羊羹を購入してくださって、嬉しかったです。ありがとうございました!

ご参加されたお客様の声

●ガイドさんの説明を受けながらの実際に観られたことは大変興味深く面白かったです。防空壕(望空郷)シアターの映像は、実際にその場で観て聴いて初めて心を動かされるのだろうと思いました。会場に響き渡る声と映像がパソコンの画面からは聞き取りにくく観にくく、そこが大変残念でした。飛行機の機能や部位の説明は大変興味深く、この機体が若い隊員を乗せて空に向かって飛び立ったのだと想い、心に来るものがありました。

●今日のツアーは加西市の現地ガイドの方の声が少し聞こえにくいところがあり少し残念でしたが、今まで知らなかった鶉野飛行場跡について貴重なお話やスポットを案内していただき、家にいながら旅行気分が味わえました。

●長崎、広島、沖縄には行った事がありますが、加西市の事は知らなかったので、大変勉強になりました。 観光ツアーも楽しいですが、たまには「スタディーツアー」のような企画もあると良いな~と思いました。

●オンラインツアーでもプランナーさんやバスガイド、コトバススタッフさん、現地の方々がタッグを組んできめ細やかに案内してくださるので、オススメしたいです。試行錯誤してよくツアーを作り込んでいる印象を受け、まだ2回目の参加ですが、参加してよかったなと思います。

今回は、反響がある場所や暗い場所での撮影や録音が慣れておらず動画撮影や編集に苦労をしました。まだまだ改善の余地があるツアーではありますが、ご参加いただきありがとうございました。皆様にいただいたご意見を反映して、よりよいツアーを作ってまいります!

この記事を書いた人

山本 紗希(さきちゃん)
山本 紗希(さきちゃん)

大阪出身。現在は、四国と関西を行ったりきたり2拠点で生活中。テレワーク5年目のテレワークマスター。入社後、コトバスツアーではアウトドア部立ち上げ。その後は新規事業の担当で着地型の企画と営業を主に、新しい事業のモニターツアーのアテンドなども行ってきた。朝ドラとビールをこよなく愛するアラサー。

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